自動運転の未来

2015/11/08

エッセイ

t f B! P L
MAZDA RX-VISION
今回の第 44 回東京モーターショーは、報道では最近流行りとなる自動運転ばかりが取り上げられていたイメージでしたが、実際に人だかりができているのは「運転の楽しさ」や「クルマの夢」を押し出しているモデルでした。
車好きが来ているイベントではありますが、印象的でした。

自動運転における一番の関心事

自動車を所有している人が真っ先に言うのが、事故った時の責任の所在である気がします
メーカー? 所有者?
自家用車として所有する以上、それは所有者に関わってくるでしょうけど、だからこそ完全に自動ですべて動くクルマは市販化されないはずです。メーカーが責任を負うというのなら、きっと市販化はしないはずです。メーカー責任が大きすぎますから。

人が動かす要素を残すことで、補助的なサポートをします、という落とし所であれば、ドライバーが所有する意味もあるし、税金や保険などもクリアできるはずです。
本当に何もしたくないならそもそも所有すること自体がナンセンスであり、タクシーや今後さらに伸びてくるであろうカーシェアリングで十分ですから。

技術サポートが人と車との関係をさらに深める

トヨタのブースでは、事故や危険については積極的に自動で回避しつつ、特に高速道路などではオートクルーズでドライバーの疲労を軽減したりするようなコンセプトムービーを流していました。そこでは、車は家族に寄り添うもう一人の仲間でした。

個人的にはこのムービーにある未来こそ、今後 10 年から 20 年で実現する未来な気がしました。

カメラと似ている

モーターショーで写真をとっていて、ふと感じたことは、そういえば今のカメラもある意味では自動制御されていることでした。
たとえば 50 年前のカメラは、たしかオートフォーカスもないし、露出も自分で値を決めなきゃいけないし、もちろんフィルムも自分で現像する必要がありました。
それが、今では携帯で何も考えずに写真を撮ることができるようになりました。

しかし、写真を撮るという行為自体は、それほど変わっていません。それどころか、昔では撮れなかった超高感度撮影や連写など、表現の方法は広がっています。
携帯で写真が撮れるとはいえ、ちゃんとした写真を取るためには練習も必要だし、写真を勉強しようと思う人はいなくなることはありません。

そういうことなのかな、と思うと、自動制御、ということに懐疑的だった気持ちが、すこし変わってきました。

自動車の楽しさがなくならないように、静かに見守っていきたいですね。

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