便利なスマホ、でも「使いすぎ」が心配 スマートフォンは、今や私たちの生活に欠かせない存在です。連絡手段としてはもちろん、学習や情報収集、娯楽など、子どもにとっても便利な道具になっています。 しかし、便利な一方で問題になるのが「使いすぎ」です。 利用する時間(スクリーンタイム)が長くなることで子どもの心身への悪影響 が心配されます。 睡眠不足 視力低下 学力低下 精神的ストレス スマホ依存症 今回は、 子どものスクリーンタイムの目安と、スマホ依存を防ぐための工夫 について、最新情報を交えながら解説します。さらに、私たち大人自身のスマホとの向き合い方についても考えてみましょう。 子どものスクリーンタイム、どれくらいが適正? WHOの推奨時間 世界保健機関(WHO)は以下のように推奨しています。 2歳未満:原則、画面を見せない 2〜5歳:1日1時間未満 6歳以上:具体的な時間制限は示されていないが、 「バランスが大切」 と強調 つまり、小学生以上については「一律○時間まで」という基準はないものの、 学習や運動、睡眠などの時間をしっかり確保したうえで利用する ことが大事だとされています。 海外ではどんな対策をしているの? アメリカ アメリカ小児科学会(AAP)は、 親子でスクリーンタイムの「ファミリープラン」を作ること を推奨しています。具体的には、 デバイスを使わない「スクリーンフリーゾーン」を設ける(例:食卓や寝室) 利用時間を決める 親も一緒にルールを守る といった方法で、 家庭全体での意識共有 を大切にしています。 韓国 韓国では、過剰なスマホ利用を防ぐための公的プログラムが存在します。子ども向けのスマホ中毒防止アプリを配布したり、自治体が専門家によるカウンセリングを提供したりと、 国を挙げて対策 が進んでいます。 スマホ依存を防ぐ!子どものための5つの工夫 1. 時間を決める たとえば「平日は1時間」「休日は2時間」など、 具体的な時間を親子で話し合う ことが大事です。 2. 利用するアプリを選ぶ 学習系アプリや調べ物など、 「使っていいアプリ」と「使わないアプリ」を区別 するとルールが作りやすくなります。 3. スマホを見せない時間を作る 「夜9時以降はスマホ禁止」「食事中は使わな...
はじめに:悩ましい「スマホデビュー」のタイミング 近年、スマートフォンを持つ子どもの年齢がどんどん低年齢化しています。 「小学生でも持たせた方がいいの?」 「トラブルに巻き込まれないか心配……」 そんな悩みを抱える保護者も多いと思います。 本記事では、 小学生にスマホが必要かどうかを判断するポイント と、 安全に使うためのルール作りのヒント を、海外の事例も交えながら解説します。 小学生のスマホ所有率と実情 文部科学省の調査によると、 小学6年生でスマホを所持している割合は約60%以上 (2023年時点)に達しています。塾や習い事の連絡手段、防犯・見守り目的で持たせるケースが多い一方で、 SNSやゲームの長時間利用 トラブルやいじめへの懸念 課金・フィッシング詐欺など金銭トラブル といったリスクも増えています。 海外の事情:スマホデビューはいつ? アメリカ:12歳前後が一般的 米国の調査会社Common Sense Mediaによると、 アメリカの子どもがはじめてスマホを手にする年齢は平均12歳 だそうです。ただし、「スマートフォンではなく通話・SMS専用のキッズ携帯」を持たせる家庭も多いようです。 また、一部の州では 13歳未満のSNS利用に制限をかける法案 が進行中で、保護者の同意なしでは利用できないようにする動きも見られます。 フィンランド:スマホは“教育ツール”として活用 ICT教育が進むフィンランドでは、小学校からタブレットやスマホを学習に活用しています。ただし、 使用時間の制限や内容のコントロールは厳格 に行われており、 保護者と学校が協力してネットリテラシー教育を実施 しているのが特徴です。 小学生にスマホは必要か?判断のポイント スマホを持たせるべきかどうかは、 一律の正解があるわけではありません 。以下のような要素を踏まえて、家庭ごとに判断するのが大切です。 ✔ 利用目的は明確か? 登下校の安否確認 塾や習い事の連絡用 家族間の緊急連絡 ✔ 自制心やマナーを理解できる年齢か? 決められた時間だけ使えるか SNSでのやり取りに責任を持てるか ✔ 保護者が管理できる環境にあるか? フィルタリング機能の設定 利用履歴の確認 定期的な対話と見直し 安心して使うためのルール作...